遺跡観光のまなざし~遺跡とは文明崩壊の証である~

ヨルダンの世界遺産ペトラ遺跡で土石流と鉄砲水が発生して、間一髪で観光客が無事であったというニュースがあった。以前、訪れたことがあるのでよくわかるが、トレイルが渓谷の一本道しかないので、逃げ場がない。本当に無事でよかった。

報道によると大雨が原因らしいけど、この一帯は砂漠で森がないから、雨が降ると山が貯水せず、鉄砲水を発生させる。

温暖湿潤な日本にいると森の大切さが希薄になるけど、ペトラに行くと森の大切さ、水の大切さがよくわかる。


遺跡とは文意崩壊の証。だから、単に太古への憧れでなく人間の失敗の歴史として観なければならない。ペトラを歩くと、あちこちに水道の跡があり、いかに水の確保が大変だったかわかる。


ペトラの文明社会が今日まで続かなかったのは、気候変動と過度な森林伐採が原因であろう。その意味では、今回の鉄砲水も無事でよかったでは済まさず、私たちの現代社会への警笛と受け止めるべきではないだろうか。

(以上)

SAMETAKU-LAB 鮫島卓観光デザイン研究室

鮫島ゼミ(観光デザイン研究室)の研究・大学教育・ゼミ活動・社会貢献などの活動をお知らせするサイトです。

0コメント

  • 1000 / 1000